Carbon recycling worldカーボンリサイクルワールド

二酸化炭素(CO2)とは

1.  CO2とは

 

2. CO2の状態(温度と圧力の関係)

CO2は温度と圧力によって、「気体」「液体」「固体」と姿を変えて存在します。

 

 

3. CO2の用途

CO2は産業界において溶接、ドライアイス、飲料等、重要な資源です。
特に夏場には不足しがちであり、輸入によって対応しています。

日本の産業におけるCO2の年間使用量(約110万トン)

(1)溶接

年間約37万トン使用されています。CO2は、溶接部が空気と触れないようにする役割があり、溶接部の酸化を防いで安定した溶接をすることができます。

 

(2)ドライアイス

年間約35万トン使用されており、このほとんどが、食品の貯蔵や保冷に使用されています。他にも工業・医療分野で用いられており、ゴム、鋳物製品等のバリ取りや血液やワクチン等の輸送に用いられます。

ドライアイス

 

(3)今後期待される用途

●農業水産分野

CO2濃度が高いほど植物の成長が促進されることから、ビニールハウスにCO2を導入・調整するシステムが期待されています。また、海においても、CO2は溶けた状態で存在しており、動植物の活動に重要な役割を担っています。魚礁の整備等により、人工的に藻類などを成長させ、CO2を固定化することが可能です。このようないわゆる「ブルーカーボン」について、国際的なルールの早期策定が期待されています。

●エネルギー分野

枯れそうな油田にCO2を圧入することにより、地下の石油の性状を変化させて原油回収率を大幅に改善するEOR(Enhanced Oil Recovery)という技術が注目されています。日本海側の油田やガス田での実用化が期待されます。また、CO2と水素(H2)でメタン(CH4)を合成するメタネーションという技術が注目されています。

●化学分野

CO2でウレタンなどの新たな物質を作ることや、人工光合成のように自然の力を模倣することで新たなタンパク質等を作ることが期待されています。

 

当法人では、このような研究にグラント助成し、イノベーションを創出するとともに、国のプロジェクトへの参画や実用化を支援してまいります。

 

 

一覧に戻る