国内初、商業ベースでの継続的な船舶用バイオ燃料調達開始
豊田通商株式会社は、2021年にシンガポール港で初のバイオ燃料の運航実証を実施した。以降、名古屋港においては、港内を運航するタグボートや内航船に燃料供給船を横付けして燃料を供給するShip to Ship方式でのバイオ燃料の供給トライアルを含むバイオ燃料の有効性や供給のオペレーションとの商用化に向けた検証を経て、2023年4月に、国内初となる商業ベースでの継続的な船舶用バイオ燃料供給を開始した。
供給するバイオ燃料は、豊田通商がリサイクル会社と連携し、トヨタグループや豊田通商グループ企業の社員食堂などから回収した廃食油を継続的に調達し、原料の一部として精製、重油と配合したものを使用している。
バイオ燃料の供給を受ける自動車運搬船と供給を行う燃料供給船
出典:豊田通商Webサイト
早生樹ハコヤナギの試験植林
双日株式会社は、東京大学発のベンチャー企業である株式会社本郷植林研究所と双日モリノミライ株式会社を設立し、本郷植林研究所が宮崎県で試験植林を実施している植林後5年で伐採可能という特長を持つハコヤナギの試験植林を宮崎県・山口県・岡山県・北海道にて開始した。地域に密着した森林資源サイクルを実現することを目指している
本郷植林研究所のハコヤナギ試験植林(植栽後1年)
出典:双日Webサイト
グリーン水素製造
伊藤忠商事株式会社は、グリーン水素サプライチェーンの構築を目指す中、水素生産・貯蔵・配給に関連する技術を世界中の各産業界に提供しているNel ASA(ノルウェー)と水素分野における戦略的業務協力に関する覚書を締結し、両社で水素関連ビジネスを推進することに合意した(2021年10月)。Nel ASA社はグリーン水素生産に欠かせない水電解装置に関して、生産能力・装置規模・販売台数・売上高ともに世界最大規模のメーカー。また同社は2021年には水電解装置メーカーとして初めてとなる20MW級装置の受注を公表。水電解において現在実用化された主要な手法はアルカリ型とPEM型(固体高分子型)の二種類であり、Nel社は両タイプとも生産することができる世界でも数少ない企業でもある。
加えて伊藤忠商事は、2021年、Dalrymple Bay Infrastructure Limited(豪州)、North Queensland Bulk Ports Corporation Limited(豪州)、Brookfield Asset Management Inc.(カナダ)との4社間にて、豪州におけるグリーン水素製造及び貯蔵、豪州からのグリーン水素の輸出を含めたサプライチェーン構築に関する事業化調査を共同実施することに合意し、第1段階の事業化調査を開始しており、商業生産に向けて段階的に調査を実施予定である。
Nel社製水電解装置(アルカリ型)
Nel社製水電解装置(PEM型)
出典:伊藤忠商事Webサイト
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